ラブライブサンシャイン 考察/評価①:1期は期待以上の出来栄え。中盤のストーリー展開が秀逸


2016年は振り返るとアニメ三昧の年でした。特に秋アニメは13作品とかなり多かったです。一方でその前の夏アニメはなんと2本しかまともに見てなかったんですね。本数でいえば不作の夏でしたが、それでもある覇権アニメのおかげで夏の土曜夜は輝いていました。

言うまでもなく、このアニメのおかげですね。

静岡県沼津市の海辺の町、内浦にある私立浦の星女学院。駿河湾のかたすみにある小さな高校で2年生の高海千歌を中心とした9人の少女たちが、大きな夢を抱いて立ち上がる。それは、キラキラと輝く“スクールアイドル”になること!諦めなければきっと夢は叶う――。いまはただ輝きを目指して、がむしゃらに駆け抜けていこう!ここから彼女たちの「みんなで叶える物語」スクールアイドルプロジェクトが始まった!
引用元:ラブライブ!サンシャイン!! Official Web Site | ストーリー

言わずと知れた、前作ラブライブ!やμ’sについては、また別の機会に触れてみたいですが、2015年2月に企画スタートしたラブライブ!新シリーズのアニメが早くも2016年夏に放送されました。

ちょっと遅くなった感がありますが、ラブライブ!サンシャイン!!への所感について、企画スタートから今夏アニメ放送終了にかけて総括してみたいと思います。

アニメ放送までにあった個人的な思い入れ


2014年春のラブライブ!2期アニメの頃にラブライバーになって以降、自分は5thライブ、劇場版、ファンミーティング、Finalライブでμ’sの軌跡を追いかけていました。

ラブライブ!サンシャイン!!については、2015年2月にWebで企画スタートが告知されてからずっと意識していました。当時μ’s全盛期の中、いささか早いとも思えた新シリーズ展開は人によっては乗り切れないところもあったかもしれません。ですが、自分はμ’sの意志を継ぐ妹分ということで期待をもって注目していました。推しメン誰にしようかとか、グループ名、ユニット構成どれに投票しようかなど考えていましたね。

ラブライブ!サンシャイン!!とAqoursに本格的に愛着がわいたきっかけは、2015年夏に機会あって聖地の内浦を訪れたときでした。今でこそラッピングバスが走ったり観光案内所がグッズで溢れてたりしてサンシャイン一色のようですが、1stシングル発売前の当時はほとんど何もなく、聖地も企画初期に公開された例のキービジュアルの場所くらいしか行くべき場所はなかったです。

しかしながら、そんな黎明期に作品の舞台を五感で感じ取れたことによって、自分のなかでサンシャイン!!、Aqoursに対する親しみを強く覚えるようになったのですね。まだ何もないけど、ここからすべて始まっていくんだというわくわく感が込み上げてきたのを覚えています。内浦は静かで落ち着いている町でして、海の景観や空気がとても綺麗でした。グルメもあじ丼という品がすごく美味でしたね。(いけすやというお店でいただきました。あじ丼はある程度食べて量が少なくなったら、だし汁入れてお茶漬けみたいにするとさらに美味いです。) あいにく富士山は天気が曇って見えませんでしたが、本来はもっと素敵な景色なんだろうなと思います。

あと、当時より観光案内所にはサンシャインファンの交流ノートが置かれていまして、自分も応援メッセージ書かせていただきました。今でもまだノートは置かれていると思いますが、今度聖地を訪れたときには過去のノートを見返してみたいですね。初期のころから、足跡つけているのを見ると少し誇らしくもあります。魂のかけらを内浦に置いているかのような気分ですね。

また、ラブライブ!サンシャイン!!はアニメ放送まで、1stシングル、2ndシングルがリリースされ、楽曲展開が続いていきました。その中でも2015年10月リリースの1stシングル「君のこころは輝いてるかい?」では、アニメPVで内浦の景観や動くAqoursが見れたりとインパクト大きかったです。「あ、この道路通ったわ。」「このバス使った!」などなど、事前に聖地に行っていた者ならではの楽しみがありましたね。

アニメでは、さらに楽しめるだろうなと思い放送前からとても心待ちにしていました。


アニメは概ね期待以上の出来栄え。特に名曲と繋げた中盤のストーリー展開が秀逸


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先述のような個人的な経緯もあって、期待大にしていた今夏アニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」ですが、聖地巡礼で回った内浦の光景、高海千歌ちゃんと桜内梨子ちゃんの奇跡の出会い、時折垣間見えるμ’sの軌跡など、序盤から期待に応える展開を見せてくれました。

ライブシーンも音楽・ダンスともにクオリティが高く、「決めたよ Hand in Hand」など動くときは目まぐるしく動き、「夢で夜空を照らしたい」や「未熟DREAMER」のように心にしんみり来る神曲も出てきたりと納得の出来栄えでした。現実のキャストのライブも非常に期待できますね。

ストーリーの方は、先ほど触れた序盤の掴みの良さもいいですが、全体を通してみると中盤以降、特に第8話、9話、10話あたりの展開が個人的に大好きですね。もし、ラブライブ!サンシャイン!!の神回を1つ挙げよと言われれば、自分は迷わず第8話「くやしくないの?」と答えます。

このエピソード、アニメ放送前の黎明期からサンシャインに注目していた者としては、巧みに伏線を回収されたようで感動してしまいました。Aqoursのリリースしてきた楽曲の中で、特に気に入っている曲に1stシングル「君のこころは輝いてるかい?」のカップリング曲「Step! ZERO to ONE」があります。明るい曲調で陽気な印象ですが、未知の世界に勇気もって飛び込もうっというチャレンジ精神が伝わってくる曲でとても好きなんですよね。「自分のこれまでもそうだったけど、0と1の差は思いのほか大きいよなぁ」と、感じ入りながらリリース当初何度も聞いていました。

それが、まさかアニメのストーリーの伏線になるとは思いもよらなかったです。第8話の終盤で、思いを打ち明ける千歌ちゃんと梨子ちゃんの掛け合いのところでそれが回収されていました。

千歌「0なんだよ!?あれだけ皆で練習して、皆で歌を作って、衣装を作ってPVも作って、頑張って頑張って、皆に良い歌聴いて欲しいって、スクールアイドルとして輝きたいって・・・なのに0だったんだよ!?悔しいじゃん!!」
(中略)
梨子「今から0を100にするのは無理だと思う。でも、もしかしたら1にすることは出来るかも 」

ここですよね。千歌ちゃん達Aqoursの悲痛な挫折と、0から1にすることに望みを見出そうと再起する姿・・・「Step! ZERO to ONE」ってそういうことだったのか~!と思わず震えましたね。8話を見終わった後、すぐに「Step! ZERO to ONE」を聞いたのですが、今までと違った曲に聞こえてきたのを今でも覚えています。


第8話をきっかけにできた「0から1へ!」という千歌ちゃん、Aqoursの思いは、その後のストーリーにおいても要所要所で現れていきます。第12話、かつてμ’sが解散宣言した国府津の浜辺で、Aqoursが自分たちの道を見つけて団結するシーンがそうですね。まるでこのアニメのサブタイトルが「Step! ZERO to ONE」ではないかというくらいに。

これ、最終話はもちろんあの歌で締めないと、思っていましたが・・・


----次の記事に続く

【アニメ感想】ラブライブ!サンシャイン!! 1期:最後はStep! ZERO to ONEで締めてほしかったけど…まだ早い?

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