プリンセス・プリンシパル 1話 評価/感想/考察:ハードな世界観と怪しくかわいいアンジェが魅力的。やはり面白い!【プリプリ】

第1話 case13 Wired Liar
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舞台は19世紀末、巨大な壁で東西に分断されたアルビオン王国の首都ロンドン。伝統と格式ある名門、クイーンズ・メイフェア校には、5人の少女たちが在籍していた。彼女たちは女子高校生を隠れ蓑に、スパイ活動を展開。変装、諜報、潜入、カーチェイス……。少女たちはそれぞれの能力を活かし、影の世界を飛び回る。「私たちは何?」「スパイ。嘘をつく生き物だ」
(引用)TVアニメ『プリンセス・プリンシパル』公式サイト
以前の記事でも取り上げていましたが、2017夏アニメの中でも個人的に気になっていた作品が、オリジナルアニメ「プリンセス・プリンシパル」です。

第1話を見てみましたが、やはり面白そうでした!今夏アニメは1話見た限りでは正直いまひとつな作品が多い中、これは期待できそうな一作です。とにかく、ハードな世界観と可愛いくてクールで“変な”主人公「アンジェ」が魅力的です。

GRAVITY DAZE、DARKER THAN BLACK を連想する世界観にうっとり

まず作品の世界観についての雑感です。

作品世界の雰囲気については、公式サイトやPVである程度掴んでいたのですが、 実際本編を見るとやはり情報量が違いましたね。スチームパンクな近代ヨーロッパ街中で、不似合いなくらい可愛いらしいスパイ少女が暗躍するというのは、思ったより異様なギャップを感じさせ作品の個性づくりができていると思います。

最近では変に硬派と萌えのギャップを狙って、妙な違和感が出てしまう例(昨年でいえばレガリア……)がありましたが……プリプリでは、主人公アンジェのクールで怪しいキャラのおかげで悪い違和感がないのがいいですね。

作品のイメージとしては、スパイアクションものということで「ジョーカー・ゲーム」「ルパン三世」、数人の可愛い女子メンバーが活躍するということで“シリアスな”「ミルキィホームズ」なんてのを連想する方もいらっしゃると思います。

個人的には、
  • スチームパンクな近代ヨーロッパ
  • 重力操作
  • 暗躍するダーク主人公
という要素から2つの作品が連想されました。


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1つは、過去に自分もどハマりしたPS VITAの名作ゲーム「GRAVITY DAZE」
重力を操る謎の少女「キトゥン」を操作して、スチームパンクな近代ヨーロッパ風の街を自由自在に飛び回る、爽快でたまらない傑作ゲームでした。プリプリも舞台はもちろん、ケイバーライトと呼ばれる特殊物質を利用しての「重力操作」という概念が出てきたり……スパイアクションものであることを除けば、世界観は「GRAVITY DAZE」に非常に近いと思います。


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「契約者は嘘つきだ……」 もう1つは、知る人ぞ知る傑作アニメ「DARKER THAN BLACK 黒の契約者」 
重力操作、時間停止などの特殊能力を持つ“契約者”が現れた世界。“組織”のエージェントで「黒の死神」の異名を持つ契約者「黒(ヘイ)」の暗躍を描いたハードなサスペンスSFアクションです。
自分のためなら平気で嘘をつき仲間を裏切る「契約者」。表裏の顔を使い分け、やるときは容赦なくターゲットを暗殺するダーク主人公「黒」。この2者がプリプリでいえばそれぞれ、重要な概念である嘘をつく生き物「スパイ」、凄腕のスパイ主人公「アンジェ」とどこか重なるんですよね~ ハードでシリアスなストーリーと言う点も同じ匂いがします。


いずれの2つも大好きな作品なので、イメージがどこか近いプリプリはうっとりするくらい個人的にかなり受けています。第1話のようなハードな印象でこの先も突っ走って欲しいですね。


アンジェの過去、プリンセスの事情がどう明かされていくのか……

第1話は以下のあらすじでした。

19世紀末、アルビオン王国は革命により、首都ロンドンを境にして、旧来の王国と新しく生まれた共和国の二つに分かれた。そしてその境界には、お互いの国交を断絶させるため『ロンドンの壁』が作られた・・・。王国へ送り込まれた共和国のスパイ・アンジェは、チームリーダーのドロシーとずば抜けた剣技を持つちせと共に、共和国へ亡命を望んでいる王国の研究者の青年・エリックを、王国側の妨害にあいながらも無事保護する。保護した先は、アンジェ達が任務で通っているクイーンズ・メイフェア校の資料室。そこでエリックが出会ったのは、付き人のベアトリスを従えた王国のプリンセスであった。彼女は笑顔で言う、「実は私、共和国のスパイなんです」と。彼はその告白に驚きながらも、突如、任務にないことを要望する。「もう一人、亡命させたい者がいる」エリックの願いは果たして聞き入れられるのか?
(引用)TVアニメ『プリンセス・プリンシパル』公式サイト 
最終的には、エリックを王国側のスパイ(共和国側への亡命ルートを暴くため)だと見抜いたアンジェが彼を始末します。そしてケイバーライト障害だったエリックの妹を、彼の死によって得た保険金で手当てするという顛末でした。

可愛いキャラ達が主役ながらも、全体的にやや陰鬱なストーリーで、硬派な印象が強いエピソードです。特に息を吐くように変な嘘をついて人を惑わし、無表情な顔で人殺しもためらわないアンジェのキャラは印象的でした。エリックが「殺すのか?僕を?」との問いに対して

アンジェ「いいえ。(バン!) いいえ。(バン!)……」

と言いながら銃殺するシーンは特に……最後に保険金の件で、彼女のせめてもの優しさを感じられましたが。

この娘の言うことは何が嘘で本当か分からないですね。過去に両親家族を殺されたというのも嘘、オムレツを自分で作ったというのも嘘……とエリックに言ってましたが、実はそのことも全部嘘だったり?(嘘の嘘、それはくるりと、裏返る……なんてw)

アンジェのこの人となりは、言うまでもなく彼女の過去に起因しているものでしょうが、詳細は分かりません。炎上している街を見て一人悲痛な表情をしている回想らしきカットがあったり、両親が殺されたのを見たとか言っていましたが……彼女の過去がどんなもので、これからどう紐解かれて行くのか……そこを面白く見せられるかどうかで、作品の作り込み具合が分かってくると思います。

彼女の口から「本当」を聞ける時は来るのでしょうか?

アンジェ以外にも気になるキャラとしては、やはりプリンセスですね。アンジェ達西側ロンドンのスパイ組織「コントロール」に属しているスパイの中に、なぜ敵対している東側ロンドンの王女がいるのか?事情は分かりませんが、いずれ物語の波乱の引き金になりそうな予感……OPで一人落ちていくところをアンジェに助けられているシーンが印象的でしたが。

次回第2話は早速、アンジェとプリンセスの過去の絡みが描かれるようですね。楽しみです!

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