プリンセス・プリンシパル 9話 感想/考察:ちせ殿視点の学園回。白鳩と日本の命運を握ってるのはちせ殿かもしれない【プリプリ BD版8話】

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プリンセス・プリンシパル第9話(BD版8話) case11。近代ロンドンを舞台とするプリプリ世界でも異彩を放つ、チーム白鳩の日本人メンバー「ちせ」視点の学園回でした。

プリプリの3要素「スパイ × スチームパンク × 女子高生」のうちの一つ、女子高生にフォーカスした学園回がそろそろ来てほしかったところで、丁度いいエピソードが来ましたね。(ちなみに先の3要素にあと一つ、百○を加えたいところ)

ちせ視点で語られるクイーンズ・メイフェア校の様子


ちせがクイーンズ・メイフェア校に転入してから半月。
食事や学業、芸術の分野にいたるまで──西洋文化に慣れないちせは、東洋の島国・日本から来た留学生ということで、校内でも浮いた存在だった。

校内で問題行動を起こしては、アンジェから目立つ行動を咎められることも少なくない。

そんなある日、ちせはクイーンズ・メイフェア校に通うある貴族の子弟と諍(いさか)いになり、事件を起こしてしまう・・・。


プリプリ登場キャラの多くが西洋出身である中で、メインキャラ唯一の日本人ちせ殿。英語、西洋音楽、西洋美術、口に合わない食事など、やはり学校生活には苦労している模様ですね。音楽の授業で法螺貝吹いてたり、浮世絵ベアト描いたりしたのは吹きましたw

ちせはベアトリスと同学年であり、寝室は同じ部屋のようです。納豆や糠漬けを持ち込んでは、そのにおいに堪らなくなったベアトに文句言われるなど、ちょっとした摩擦も起きたり。自分は納豆好きですが、やはり西洋の人は大の苦手なんでしょうね;

逆にベアト達が食べてるイギリスのモーニングは日本ではかなりマズイと有名ですがね。マーマイトというのですか?あのパンにかかってる黒いの?フィッシュ&チップスくらいしか食べれるものなさそうかな。


ところで、学園でのチーム白鳩の様子や、他生徒たちとの関わりについては気になっていましたが、今回でよく描かれていましたね。

一番面白かったのがアンジェのカバーw 校内では「よくねーだ!」「やめてけれ!」など田舎弁を喋ってますw アルビオン王国植民地のインコグニア出身の平民という設定ですがそこの方言かな。インコグニアはオーストラリアに該当する地域なので、恐らくオージーイングリッシュを喋ってるのでしょう。これを日本語の田舎弁で表現しているわけですね。

クロトカゲアンジェ、田舎娘アンジェ、ヤンアンジェ(アリス)、プリンセスアンジェ、シャーロットアンジェ……天才アンジェのカバーは本当に皆別人みたい。今村さんの演技力は本当に凄いですね。

あとプリンセスについては、注目すべき点がありましたね。

  • 校内ではプリンセスに護衛がついており、一人はノルマンディー公率いる内務卿関係者
  • プリンセスの同級生にも内務卿関係者がいる。名前は「リリ・ギャビストン」
校内ではプリンセスの動向は監視され、ノルマンディー公に逐一伝えられているようです。スパイ活動がバレれば、プリンセスといえども国家反逆罪を科せられるでしょう。気が抜けない毎日ですが、あの修羅場くぐってきたプリンセスなら危険は承知と慣れてるんじゃないかなと。

ちなみに新キャラのリリですが、少々高飛車だけど何かちょろそうw アンジェ達の手により、部屋での内務卿との通話が盗聴できるようになりましたが、彼女からの情報が今後のスパイ任務のカギになるかも?


チーム白鳩、そして日本の行く末はちせ殿にかかっているかもしれない


現代のロンドンで完全アウェーで生活するのもきついでしょうが、近代のロンドンで日本人が生活するのはもっと大変でしょう。(プリプリ世界では何気に日本語で会話が通じてる分、楽だろというツッコミは無しでw)一番厄介なのは周りからの偏見、特に人種差別ですね。

今回ちせは東洋人であることから、ある貴族の男子生徒に因縁をつけられてしまいます。プリンセスの手引きにより、相手との銃撃決闘にのぞむことが出来ましたが、ここでも自分の銃に細工されて不利な状況に。

ちせ「(……姉上、これが彼らの言うフェアというやつです。)」

祖国にいる姉に向けて心の中でつぶやく、ちせ。
近代の西洋人からみれば、東洋の小さな島国の人間など劣等な有色人種だと差別されるのが常だったでしょう。それでも理不尽には理不尽で対抗。代わりにリボンに取り付けた銃弾をぶん回して、相手に直撃させるという離れ業で見事に勝利します。

荒っぽいですが、これくらいの反骨精神でやってくれるのは気持ちがいいですね。劇中では「東洋人は羽化できない、さなぎ」なんて馬鹿にされていましたが、史実ではその日本も羽化して西洋列強と肩を並べる強国になりました。プリプリ世界の日本も羽化できるかですが、それはちせ殿にかかっているかもしれません。

【 堀河邸にて 】

ちせ「チェンジリング作戦の可能性は正直分かりません。しかし、私はあの者たち(チーム白鳩)に勝利してほしいと思っています。」

決闘勝利のお祝いの儀式として、部屋で相撲の土俵入り(大いに勘違いされてましたがw )をするなど、愉快に出迎えてくれたチーム白鳩。ちせも皆への仲間意識が強くなったようです。

ちせは本来、打算的な性格ではなく利より義を重んじる侍だと思います。王国・共和国どちらかの勝ち馬に乗ろうとかいう、大人の思惑をあまり意識せずに動いてくれるんじゃないでしょうか。戦闘スキルは言うまでもないですが、その義の心はチーム白鳩のピンチを救う大きな力になると思います。

結果的にはそれが日本のためにもなるでしょう。チーム白鳩のチェンジリング作戦が成功すれば、最終的にプリンセスが女王として即位することになります。プリンセスはロンドンの壁を無くして統一国家を作るつもりです。(ただ、そのことはアンプリ以外誰も知らないと思われます。)その暁には、プリンセスと道を共にしたちせも、国づくりの功労者として認められることになるでしょう。

そしてプリンセスの協力により、アルビオンと日本の良好かつフェアな国交づくりの道も見えてくると思います。(そこまで成し遂げたら、あの陸奥宗光や小村寿太郎並みの大人物になっちゃいますね……)

同じ日本人なので、ちせ殿にはなんだか他のキャラとは違う応援の気持ちがわいてきますね。

プリプリもあと3話ですが、こっからラストスパートでしょう。大波乱が来るかもしれませんが、そんなときこそ、ちせ殿の出番。第5話 case7 で見せたような剣術アクションで大活躍することを期待してます。

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