ゆゆゆ 2期 勇者の章 考察/感想/評価②:最後は痛快の“全部のせ勇者パンチ”!勇者部は不滅!【結城友奈は勇者である】



結城友奈は勇者である アニメ2期 -勇者の章- 感想/考察(1)からの続きです。

【結城友奈は勇者である 他章の記事】

勇者部五箇条封じ…友奈とにぼっしーのすれ違いも。


勇者部には、「勇者部五箇条」という約束事があります。

【勇者部五箇条】
  1. 挨拶はきちんと
  2. なるべく諦めない
  3. よく寝て、よく食べる
  4. 悩んだら相談!
  5. なせば大抵なんとかなる
天の神の祟りが狙ったのかは分かりませんが、友奈はこのうちの「4.悩んだら相談!」というのを封じられる形となり、孤立していくことになります。

それが描かれた最も印象的な場面が第4話の、夏凜(にぼっしー)とのすれ違い。

夏凜「友奈。年末辺りからおかしいわよ。絶対何かあったでしょ?私が力になる。話を聞かせてくれない? 友奈。」
(中略)
友奈「本当に、なんでもないんだ。」
夏凜「悩んだら相談じゃなかったの?私、友達の力になりたかった……。」

異変に気づいていた、にぼっしーが相談に乗ろうとするも、祟りの事情により打ち明けられない友奈。自分が信頼されていないと受け止めてしまった、にぼっしーは失望し涙ぐんだ表情でその場を立ち去ってしまうのでした。追いかけようとするも、祟りで弱っていた友奈はその場に倒れ込み、何も伝えられないまま別れてしまいます。

本来は人に相談できない、五箇条を守らないことなどあり得ない友奈ですが、その自己犠牲的でめげない性格につけ込んで、孤立させ追いつめる。えげつない持っていき方をよく考えるなと。

アニメ1期「結城友奈の章」では、「散華」による身体障害で瓦解する勇者部の日常が重かった。2期「勇者の章」では、まるで末期がんに着想を得たような“なぶり殺し”で、友奈一人を標的に日常を壊していくのが特色です。

友奈「もうおかしい。私はただ……皆と毎日過ごしたいだけなのに!」
友奈「とにかく、夏凜ちゃんと仲直りしたい。でも本当のことは話せない。どうすればいいんだろう?もう、ここでいっぱい書く。夏凜ちゃん……私、夏凜ちゃんのこと大好きだよ。夏凜ちゃん、本当にごめんね。

第4話で東郷さんが友奈の部屋に潜入して手に入れた(ありゃ半分犯罪じゃw)友奈の日記。闘病日記のようなもので日に日に追い詰められているのが記されています。目にした勇者部メンバーも衝撃を受け、特に最後の自分宛のメッセージを目にした、にぼっしーは思わず号泣してしまいます。

友奈に悪いことをしてしまったと自責するにぼっしーですが、これは誰も責められない話。これを乗り越えて、友奈とにぼっしーの関係が修復されるのか。勇者部五箇条の一つを封じられ、残り四箇条をひとり無理してこなそうとする(縛られてると言っていいかも)友奈はどうすればよいのか……

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再起する友奈。最後は痛快の“全部のせ勇者パンチ”!


祟りにより余命が尽きようとしていた友奈ですが、人類を守護していた神樹の方も寿命が近づいていることが終盤に明らかになります。

理由は不明ですが、強力な勇者の満開システムの多用、散華した勇者の身体機能の復元、東郷さんの謀反による結界崩壊など、神樹に対する多大な負担が立て続けに起こったためだと推測されます。

神樹の絶命ひいては人類滅亡を阻止するため、神に近い身体を持った御姿である友奈を神樹と結ばせる、「神婚」を大赦は画策します。詳しい理屈は分かりませんが、神婚により人類全てが神の眷属となり、超越した不死の存在になれるそうです。(エヴァの人類補完計画や、まどマギの円環の理のようなものでしょうか。)

ただしこれには、神婚した人間すなわち友奈が命を落としてしまうという、とんでもない代償がつきまといます。それでも、勇者部メンバーの制止を受けつつも、友奈は神婚を受け入れます。

しかしそのことに怒り狂った天の神が、遂に最後の戦いを仕掛けてきます。神婚成立まで天の神の攻撃を防ぐよう大赦に命令される勇者部メンバー。にぼっしー、園子、樹たちで天の神に立ち向かう一方、風先輩の助力を得た東郷さんが神婚を阻止すべく、友奈のもとに。

東郷さん「本当のことを言ってよ!怖いなら怖いって、私には言ってよ……友達だって言うなら……助けてって言ってよ!!」
友奈「……死ぬのは嫌だよ!みんなと別れるのはいやだよ!」

覚悟を決めていたつもりの友奈ですが、東郷さんの必死の呼びかけに本心を明かし助けを求めます。しかし、神樹により2人は引き裂かれてしまいます。これで万事休す……かと思われましたが、ここで歴代勇者たちの魂がその場に集まります。そこには三ノ輪銀と思しき姿も……勇者たちは神樹に対し「人は人として生き、人の道を進みたい」と語りかけます。

勇者たちの総意を受け入れた神樹は友奈を解放。意識を取り戻した友奈は自分の神婚によりもたらされた惨状に悲嘆します。しかし東郷さんのフォローそして精霊牛鬼の力により、大満開。

友奈「私は――私達は、人として戦う! 生きたいんだ!!」
友奈「勇者は、根性ーーーーーっ!!勇者パーーーーーーーーンチッ!!

再起した友奈。全ての勇者の力を結集した“全部のせ勇者パンチ”で天の神を一撃の元に粉砕!!凄まじく圧巻の作画もあって、痛快でした!

勇者部は不滅!!…続編は期待できる?


友奈の復活と活躍により人類は窮地を脱します。

戦いが終わった直後、学校の屋上で、目を覚ました友奈と勇者部。祟りも消え全てが収まったこと、皆とすれ違ったことの申し訳なさに友奈は涙します。

友奈「みんな……みんな、ごめんね……」
夏凜「私こそ……ごめんなさい……」
友奈「夏凜ちゃぁん……!!

にぼっしーとも無事に和解でき、さらに涙する友奈。ああ、「ゆうにぼ」尊いっすね~^^

友奈たちが元の日常を取り戻した一方で、神樹、天の神……神という存在は姿を消し、勇者システム端末も損壊。世界は新世紀以前(西暦時代)の状態に回帰した模様で、廃墟となった日本本土も出現。人間が自立して生きていかなければならない、新しい時代と世界が始まった様相を最後にみせて物語は幕を閉じていきます。


「勇者の章」……ゆゆゆらしいシリアスで外道な話を見せながらもそれらすべて、“全部のせ勇者パンチ”の如く、怒涛の勢いで吹き飛ばしていきました。

尺が短いのもあり、少々駆け足な展開でバトルシーンや愉快な日常描写が少なめだったのが、ちょっと物足りなかったかなと。ただ、友奈の苦悩と再起に焦点をあて、彼女の強さ・弱さを一段と掘下げていくストーリーは惹きこまれましたね。

友奈と東郷さんの友情もいいですが、「ゆうにぼ」が何よりも尊かった!「結城友奈の章」でも終盤に向けて仲間意識を高めていった、にぼっしーですが「勇者の章」でも、この2人に要所で焦点当ててくれたのは嬉しかったです。
第4話などが典型ですがお互いに相手の身を案じながらも、すれ違ってしまう苦悩が辛くも味わい深かったですね。最後に丸く収まってくれてよかった!

上記を通じて友奈の学びと成長のストーリーを描くというのが本編では明確だったと思います。祟りや神婚の件はやむを得ないことはあったものの、自己犠牲は勇者の美徳じゃないというのが伝えたかったテーマだったのかなと。

「無理せず自分も幸せであること」

最終話エンディングで新たに勇者部六箇条となった掟の一つ。友奈のための心得そのものですね。祟りや神婚の件がこれで上手くいったかどうかは分かりませんが、少なくとも友奈一人が犠牲になって何とかなる話ではなかったはず。限界だと思ったら、痩せ我慢せずに助けを求めればいいってことですね。

讃州中学勇者部は永久に不滅。
エンディングの最後の勇者部全員集合写真。新しく始まった世界でも勇者部はいつまでも活動を続けていくみたいですが、神や勇者システム、バーテックスという、ゆゆゆ世界の大きな要素が無くなった今後、勇者部の活躍が描かれることはあるのでしょうかね?

ここからの続編は考えにくいところではありますが、繋ぎ方次第といったところですね。今後の新展開に注目したいです。勇者部は永久に不滅~~!!

【結城友奈は勇者である 他章の記事】

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